心に太陽を 唇に歌を Vol.2132019年、東京都美術館でクリムトの《ベートーヴェン・フリーズ》の原寸大複製を観た。それは展示室いっぱいに天井近くに描かれた壁面を再現したもので私はスケールの大きな作品を見上げながら ”第九”の世界観を想像していた。https://rippusha.com/?p=1563”第九”こと ベートーヴェンの「交響曲第9番 二短調 作品125」は人類の友愛と平和への祈りが込められた曲だ。年末の風物詩と言われる”第九”だが私はこれまで聴きに行ったことがなくいつか聴いてみたいと思っていた。幸か不幸か週末の予定がなくなってしまったので「それなら聴きに行ってみようかな」と思い立ち今日、県民演奏会のチケットを取った。1人だけれどべ、べつに平...02Dec2024
冬の朝 Vol.21212月になりましたね。2024年への名残惜しさもしみじみと感じられる日曜の朝です。少し寒いけれど録画していた何度目かのアナ雪を観ながらぼんやりしていると冬も清々しくていいものだなと思えてきます。30Nov2024
客観 Vol.211世の中にプロデューサーという仕事があるのはきっと人は自分のことになるとなかなか客観的に把握できないからなのだろう。分析見直し軌道修正を繰り返して物事は進む。いや進めたい。自分のこと。24Nov2024
音読 Vol.210文字量の多いテキストではなかなかできないのだが文章を作成してそれを提出する際には最後に音読をしてみることが多い。音読するとリズムを感じられるだけでなくまどろっこしい表現や重複表現不自然な「てにをは」や誤りにも気づくことがある。そして音読したら「なんだかつまらない内容だな」と感じてボツにしたこともある。ただ声に出すだけなのだけれど耳からも音を聴くことで少しだけ客観的になれる作業なのかなぁ。24Nov2024
詩と時 Vol.209『ポケット詩集』には茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」が収録されている。この詩を手元に置いておきたいと思って書棚にしまってあったものだ。この詩はいつ読んでも背筋がシャンと伸びる思いがするのだが時を経て詩集を読み返すと「聴く力」の鋭さや「汲む」の柔らかさに惹かれたりもして。詩は 若者だけのものではないのだないつ読んでもいいのだな、と。なんだかほっとする。今は情報が多すぎるからだろうか。日々否応なしに流れてくる情報よりもずっと本棚の中にしまわれていた言葉にハッと気づかされることがある。21Nov2024
夜空 Vol.207夜空を舞台にした光の造形。それを見上げる人の様子はとても素敵でこの瞬間をカメラに収めたいと思うほどだった。帰り道。J-WAVEから流れてきたのは「今日の満月は、ビーバームーンです」というお話。目の前に広がっているのは月の見えないどんよりとした曇り空だけれど。。。この曇り空を素敵なキャンバスにすることもできるのだ。暗ければ暗いほど光は映える。そんなことを話したいと思った今夜。16Nov2024
新しいメモ張 Vo.206新しいメモ帳を買った。何の変哲もないポケットサイズのメモ帳だ。日々街中で目にした出来事や言葉、偶然触れたメディアの情報などをきっかけに、浮かんでは消えるさまざまな考え。しかし、人の思考は常に動いているために、思い浮かんだアイデアや感覚は、あっという間に他の情報へとすり替わってしまう。かつて何かしらの企画をまとめたいときには、メモ帳をカバンに入れて持ち歩いていた。メモ帳が手元にあると、ふと脳裏をよぎったアイデアの種を失くさずに記録しておくことができる。さらに、好きなときに見直してブラッシュアップすることもできる。メモしたことのすべてが形になるわけではないが、そのメモが小さなきっかけになることもある。そして、思いついたことをメモすること...07Nov2024
気になった本 Vol.204昨日Googleに表示された書籍の記事が気になって、今夜は普段行くことのない書店のビジネス書の棚の前に立った。2022年に日本でも発売されたこの翻訳本は、私の手元にあるものですでに13刷。きらきらとした表紙カバーが掛けられた不思議な佇まいを醸し出す本だった。読み始めてみると、著者は台湾出身の女性だということがわかった。ビジネス書だからさらっと読んでしまおうと思っていたのだけれど、冒頭の数ページを読んだだけでその内容が配慮に満ちており「なんだかこの人好きだな」と思い、ゆっくりと大切に読み進めることにした。文は人なり。15Oct2024
自然とは Vol.203なぜかまた偶然観てしまったNコン。中学生の部の金賞は東北ブロック代表の北上市立上野・飯豊・南・東陵・北上北・北上中学校だった。岩手県北上市の六校合同チームで放課後すぐに練習することができず保護者の方に送迎をしてもらいながら夜遅くに集まって練習をしていたという。そして、驚いたのが指揮者を立てず、左右の生徒同士で目を合わせて息を合わせる演奏だった。彼らの演奏はまるで1人の声のように揃っていて、表情も自然。言葉の意味が素直に伝わったのが印象的で聴くというより、引き込まれるステージだった。このところテレビで何度も聴いた中学校の部の課題曲は「僕らはいきものだから」。自然の本質は絶え間なく変化することにある――そんな言葉を思い起こさせる歌詞と1...14Oct2024
考える時間 Vol.202先日、NHK全国学校音楽コンクール関東甲信越ブロックの様子をテレビで放映していた。自分も小学生の頃から参加していたこともあり何気なく観ていたのだが、県大会とは違った精度の仕上がりにいつしか聴き入っていた。受賞校が決まって、客席での全体合唱となったときに、画面にマスク姿の生徒がちらほらと映り、はたと気づいた。人が一堂に会して声を出す彼らの活動は、何年も前からずっと新型コロナの影響を受けていたのだ。家から出られなくなり、人の顔を見ることができなくなり、経済活動が止まり、生命への不安を感じていたあの時。我々のかつてのルールやシステムは役に立たなくなり、細い穴に糸を通す可能性を探るかのように、どうしたらいつになったら世の中を動かすことができ...08Oct2024