先日、NHK全国学校音楽コンクール関東甲信越ブロックの様子をテレビで放映していた。自分も小学生の頃から参加していたこともあり何気なく観ていたのだが、県大会とは違った精度の仕上がりにいつしか聴き入っていた。
受賞校が決まって、客席での全体合唱となったときに、画面にマスク姿の生徒がちらほらと映り、はたと気づいた。人が一堂に会して声を出す彼らの活動は、何年も前からずっと新型コロナの影響を受けていたのだ。
家から出られなくなり、人の顔を見ることができなくなり、経済活動が止まり、生命への不安を感じていたあの時。我々のかつてのルールやシステムは役に立たなくなり、細い穴に糸を通す可能性を探るかのように、どうしたらいつになったら世の中を動かすことができるのかを考えていた。
そして、多くの人が、もしまた会いたかった人に会える日が来たら、きっと感激することだろうと思っていた。
実際にはそのような感動のタイミングが訪れることはなく、リモートとディスタンスとマスクに慣れきってしまった我々は、一進一退を繰り返しながら日常の生活を取り戻していった。
そして今、人々が同じ場所で同じ感動を共有する喜びも、再び味わうことができるようになった。
今日ふと、まだ新型コロナが深刻な脅威であった当時にニュースになっていた“あるあいさつ”を思い出した。
https://www.geidai.ac.jp/news/2020040386741.html
私は困難を乗り越えて何かを生み出しただろうか。
仕事では、打ち合わせはもちろん取材までもリモートが当然の選択肢となり、都内だけでなく他県とのやりとりも以前よりスムーズになった。かつて郵送していた原稿や請求書などはすべてデジタル化してメールやSNSで送付するようになった。
しかし、いまだ自分自身の活動の再構築にまでは至っていない。
企業人であれば組織の方針に沿うのだが、私は自分で考えなくてはならない。
2024年もあと3か月。
やっと涼しくなり、考える作業がしやすくなったので、まずは今年中にできることを考えたい。
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