記憶 Vol.228「家族よりも一緒にいる時間が長いのだから、職場の人は大切だ」 その人はそう言った。今日はいくつもの記憶が体からこぼれ落ちては消えていくような心持ちがしていた。たぶん、ひとは人生の中で出会ったたくさんの人の影響を受けながらそれを血肉にして形づくられていくのだろう。そして時々「またこの人と仕事がしたいな」と思う人と出会って嬉しく感じたりするのだ。そうだその人は私が一緒に仕事をしたいと思った人だった。**********夜、車で通りの向こうのコンビニに行くと12時で閉店の様子。そうか。ここは24時間営業ではなくなったのだった。そして目的地も定まらぬまま車を走らせた。どこか少し遠くまで行きたい気持ちだ。街を抜けて夜景の見える道路へ...23Jan2025
平静 Vol.227朝になってしまったけれど無事、確定申告を終えた。例年より手間取っていたところにe-Taxの仕様変更で深い森の中を進むような気持ちになってた私もほっと、ひと息。作業がうまくできなかったのはきっと昨日、信じられない訃報を受けたからだ。二つの会社で一緒に仕事をした一つ年上の女性の先輩。実は年末から葬儀への参列が続いていてその度に平静を保とうと心がけていたのだけれど。確定申告が終わってひと息ついたら次々といろんなことが思い出されてだめだね。ひとよりもその人との思い出が多い私はたぶん、泣いてもいい人だと思うんだ。22Jan2025
バタフライ Vol.226降水確率を見ると夕方頃から20%から40%と出ている。ここ数年日本や世界で雨の多さや乾燥が災害をもたらしている。人工的に雨や雪を降らせるクラウド・シーディングという技術は防災に上手に活用できないのだろうか。天への人の介入はバタフライエフェクトの一歩となってしまうのだろうか。21Jan2025
1995.1.17 Vol.225その日私はインフルエンザで寝込んでいた。夕方16時頃にのそのそと起き上がってテレビをつけると興奮気味のアナウンサーの声とともに高速道路が倒れている様子が画面に映し出されてこんなに大変なことが起こっているのに私は知らずに寝ていたのかと愕然とした。当初、その地震は「平成7年兵庫県南部地震」と呼ばれていた。これは気象庁によって発表された名称だった。その後、被害の大きさが知られるとともにメディアは地震に名前を付けるのは我々の役割とばかりに「大震災」という言葉を使い始めた。それまで震災と言えば大正12年の「関東大震災」が伝えられるだけだった日本でビルや建物が壊れる場面がテレビに映し出されたことは大きな衝撃だった。その後、2月になり災害の名称は...17Jan2025
夢 Vol.224先日、「このあいだサファリパークに行ってきたんですよ」という人に偶然会って、思い出した。私はずっとサファリパークに行きたかったのだった。動物が檻の中にいる動物園やペットショップに行くとなんだか気分が落ちてしまうのだがサファリパークならこちらが檻の中のはず。きっと楽しいだろうな。。。(妄想中)と思っていたのに、そんな夢そのものをいつしか忘れてしまっていた。(近年はCMが流れていないからかも)そうだ、夢があいまいではきっと叶えられることはないだろう。いつか行ってみたい場所、それはサファリパークです!人生最後の日に後悔しないように覚えておこう、そうしよう。15Jan2025
日曜日 Vol.223すこし暖かくなった日曜日の午後。ふと写真を撮りたくなって近所の公園へと出かけた。ここにはコロナ前に時々泳いでいたプールがあるが現在は天井の修繕を理由に休館。園内の木々だけが寒さの中にも春の胎動を感じさせてくれる。12Jan2025
不等号 Vol.222いつだって文章は、混沌の中から生み出される。その作業は大小さまざまな物体や名前のない色をした流動体が混ざり合った状態から同じ色や形をしたものを取りだしてきれいに粒を揃えて並べていくようなイメージだ。整然と並んだ文章は心地よくいい響きで人々を陶酔させる。しかし、それは決して原初の混沌とイコールではなくて我々はあの混沌を表す言葉がないことを嘆いたりするのだ。この「文章」はたとえば「数式」や「モノの名前」「秩序」にも置き換えられるのだと思う。混沌の対義語は秩序だと言われるがいつだって混沌よりも秩序は小さくて。実際の混沌はとほうもなく大きい。そして秩序はわりと簡単にもとの混沌の中に戻ってしまうように思えるのだ。11Jan2025
寒波 Vol.221 寒波襲来とのことでなんだか冷えますね。新しい年になって10 日も経とうというのに私は年末からずっとまだばたばたしているような気がしています。。ふう。インフルエンザも流行しているようなのでどうぞお体を大切なさってくださいね。あたたかくしてまずはゆっくり寝なくてはね。08Jan2025