たまたまテレビを点けたら、外堀通りの雨に濡れた道路を
パラマラソンの選手が走っていた。
「そうか、パラリンピックでは東京を走れたのか」
オリンピックではマラソンを札幌で開催すると聞いたときに
「パラリンピックは?」
と思ったのだけれど、すっかり忘れていた。
テレビに映っていたのは
本来なら世界中に見てほしかった東京の街。
それも、熱狂の中ではなく
日曜日のまだ人々が目覚めていない、静けさに包まれた日常だった。
偶然見たのが、外堀通りだったからかもしれないけれど。
その画面を見て
これでもかというくらい問題が起こり
何もかもができなくなった東京2020大会だったけれど
最後の最後に1つだけ
オリンピックでできなかったことを
パラリンピックが叶えてくれたように感じた。
時々映り込む見知った街並みを確認しながら
観たマラソンはこれまで観てきたものではなく
はじめて観る競技だった。
いくつものクラスが同時に走るスタイルや
伴走者の動きなど、驚くことばかり。
詳しすぎる解説に笑ったり、泣いたり。
忙しいマラソン鑑賞になった。
パラ水泳を観るはずだった東京アクアティクスセンターには、
いつか行くことができるのだろうか。
明日から少しさびしくなるけれど
本当に受難続きの東京オリンピックだったので
何よりも無事に終わってよかった、と思っている。
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