いつもの Vol.34

コーヒーを淹れた。

先日コーヒー豆(いや挽いてもらったもの)を買ってきたので、

今日はレギュラーコーヒーを。

外は風が強めだけれど、日差しは春めいている。


コーヒーを淹れると、仕事がはかどるような気がするから不思議だ。

実際には、このような文を書いているので、

決してはかどってはいないのだが。


学生時代にコーヒー好きオーナーの趣味のような喫茶店で

バイトをしていたことがある。

だから、コーヒーを淹れるのは得意だと心の中で密かに思っている。

自分が作ったものが売り物になったという経験は、

ほんのすこしの自信につながるのだろう。


しかし、得意なことは何ですかと問われて、

「コーヒーを淹れること」と答えられるほどではない。

当時、毎日のように高級なコーヒーを飲みに来てくれていたおじさんの顔を思い出し、

ほんのりと罪悪感を感じる程度の腕前だ。



ああ、おいしいな。

心の中で密かに思う。


それくらいは、いいだろう。


私をしあわせにしてくれる、いつものコーヒー。







Ki・Ma・Ma いつもの日々 with camera

ANTIQUE × Camera 変わらないのがいい、いつもの日常。